ストックドッグ

KatoTakahiro。金融系の会社で働くSEが株やPython、その他諸々について書いています。サービスも運営してます→http://fmbrain.work

サービスリリースしました 「FmBrain」~投資のプロの判断を提供する~

サービスをリリースしました

fmbrain.work


「投資のプロの判断を提供する」というキャッチコピーでやってます。

投資のプロの判断とは、ファンドマネージャーのことで、ファンドマネージャーが「買い」と判断した銘柄と「買い」と判断した価格がわかる、という内容のサービスです。

対象ユーザー

投資経験あり、でかつ、中長期での投資をする人を対象にしています。

知ってます、めっさ対象狭いです。

ただ、こればかりは仕方がない気がしています。

中身のロジックをフルオープンにしていて、このロジックを理解できる人しか使えないからです。

サービスの内容

ほとんどFmBrainのサイトの中に書いていますが、サイトに書いていないところもプラスで書いていきます。

サービス内容は、これに尽きます。

投資信託が買った株式(国内株式)の現在価格が、その投資信託が取得したときの価格に近づいた場合(1%以内)に表示しています。


もう少し補足すると、投資信託は様々な株式・債券などに投資をしています。

これらは組入資産と呼ばれていて(そのまま組み入れている資産)、多くの投資信託は公開をしています。(これ以外と知られていないです。)

一般投資家からすると、中で何をしているのかイマイチわからないのが投資信託の特徴だと思います。

そこらへんの金融商品としての透明性というは考えられていて、投資信託が何を買っているか、というのはきちんと公開されているんです。(どこで公開されているかは後で書きます)

公開していいの!?なんて思う人は真っ当な考えて方で公開してない投資信託もあります

ここはファンドマネージャーの考え方が大きいのかなと推測しています、組入資産を公開することで投資家への安心感を大事にするのか、あるいは、買いロジックを秘密にしたいのか。


組入資産を公開するのは投資信託の義務のようです。

とにかく、投資信託が買った株式は公開されており誰でも、何を買っているか、1株あたり何円で買ったのか、というのは調べることができます。

有価証券報告書の中でこんな感じでのっている。

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この情報を使って、投資信託が買った株式(国内株式)の現在価格とその投資信託が取得したときの価格を比較し、これが1%以内である株式をFmBrainで提供をしています。


そして、分析対象の投資信託は約40個です。

分析対象の投資信託もFmBrainのサイト内で公開しています。

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この40個の全ての投資信託の組入資産の価格を毎日監視し、1%以内に近づくとすかさず表示する、というのがFmBrainです。

このサービスの何が良いの?

投資のプロであるファンドマネージャーが「買い」と判断した銘柄と「買い」と判断した価格がわかります。

ファンドマネージャーが買いを入れる、というのは端的に「伸びる」と判断した銘柄です。

そして、その判断の裏側には数多くのアナリストの業界調査や会社自体の調査、また様々な分析があります。

そのため、表示された銘柄を買うということは、アナリストやファンドマネージャーが汗水流して調査した結果のアウトプットだけを享受する、ということになります。


私自身の投資経験からも、「買い」と判断した価格、というのはとても大事です。

買いを入れる、というのは決してフィーリングではなく、様々な裏付けや分析の結果です。

「買い」と判断した価格、というのは深い意味があります。


ただ、伸びると思う銘柄でも、いつ伸びるか?というのは全くわかません

1年後かもしれないし、5年後かもしれない。

それはファンドマネージャーでも同じで、時期まではわかりません。

ファンドマネージャーが「買い」と判断したけど、まだ上がっていない、という銘柄を選ぶために試行錯誤した結果、FmBrainが生まれました。

まだ上がっていない、というのをフィルタリングをかけるために表示するのは1%以内にしてます。

すでに値上がりしたものを表示しても仕方がないですからね。

情報の取得元

有価証券報告書です。

投資信託は、事業年度ごとに運用状況を開示する義務があります。

この開示する際に使われているドキュメントの名前が有価証券報告書です。(有報と呼ばれることが多い)

事業年度は、投資信託の種類によって違って、だいたい年1回か半年に1回が多いです。

中には毎日のものもあります。


この制度自体は、会社と同じです。


そして、有価証券報告書は電子データでの提出が義務付けられており、この電子データはEDINETという金融庁のサイトでダウンロードが可能です。

EDINET


そのため、投資信託が運用状況を報告する度にEDINETに有価証券報告書がアップロードされます。

この有価証券報告書には、投資信託の組入資産が書かれているのでFmBrainは、この有価証券報告書の電子データを使っています


ここから蛇足。

このEDINETがお世辞にも使いやすいとは言えず、どこのベンダーが作ってんねん、ほんと。

どこが作ってるかなんてだいたい想像つくけど。


しかも、電子データがXbrl形式という聞いたことのない規格。

それもそのはず独自規格っぽい。


しかもしかも、中身のデータ構造もグッチャグチャでデータの取得は困難を極めました。

電子データの構造がグッチャグチャだけならまだしも、投資信託によって構造が違うとカオス状態...

もうほんと、有価証券報告書からデータを取得するというだけでビジネス起こせるレベルです。


株式の方は、どこかの誰かがAPI化して情報が取得しやすいようなのですが、投資信託はされておらず、FmBrainを作る中で一番苦労したのが、このカオスな有価証券報告書の電子データから情報抜いてくるところでした。

投資のスタイル

有価証券報告書を使っているので、分類としてはファンダメンタルズです。

また、スパンとしては中長期です。

表示している銘柄は全て投資信託が組み入れいているものなので、ここは投資信託の投資のスタイルに依存します。

思い

プロがどんな株を買っているかって知りたくありません?

私が個別株を売買していた時は、知りたかったので、取引内容を公開している投資ブロガーの人のブログをよく読んでいました。(今は金融系の会社ということもあり、個別株の売買はちょっとややこしくしていません)


情報としては開示されているので、プロがどんな株を買っているかを知ることはできます。

ただ現状、その情報へのアクセスは悪いです。

有価証券報告書もEDINETも、そもそもの認知度が極めて低いです。

私がこれらを知り得たのも金融系の会社で働いているからであって、普通にしていても決して出会うことはなかったです。


こういった情報へのアクセスの悪さや認知度の低さに優位性や独自性を感じたので、FmBrainを作りました。

ぜひアクセスして見てほしい

ここまで読んでくれた方はぜひアクセスして、FmBrainを使ってください。

中身のロジックだけじゃなくて、デザインもほんの少し頑張ったので、とりあえず見てみてください!

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