「マイナス金利の真相」を読んでみた 〜株レポート〜
マイナス金利政策がスタートされてから半年ほど経ちました。
マイナス金利に関しては、様々な意見が立ち並び、テレビを見ていても、コメンテーターがしゃべっているのを見る機会はたくさんあると思います。
そんな中で、よくわからない意見が散見されるところが私としては気になります。
まったく論理が破綻している意見もメディアを通して、発信されており、そういった意見を鵜呑みにしてしまう視聴者も多いのではないでしょうか。
マスコミを中心にそういったよくわからない意見も含めて、かなりの数の批判を日銀は浴びたと思います。
例えば、理論的にはマイナス金利を導入すれば円安になります。
しかし、結果は円高。
現在は、100円か99円をさまよっています。
この結果を見て、
「マイナス金利政策は効果がでないじゃないか!間違っていたんだじゃないか!?」
こういった意見です。
単純に考えても、マイナス金利の結果が目に見え始めるのは、半年から2年、3年後なので、円高方向に振れたのはあきらかにマイナス金利のせいではないですね。
円高が進んだのは、中国経済の失速、イギリスのEU離脱によって、安全資産との認識が強い円が世界的に買われたことが原因です。
私は先日、こういったよくわからない意見を次々に論破していこうという本を読みました。
なかなかおもしろかったので、紹介したいと思います。
表紙にでかでかと、「これ全部間違い。」と書いてあり、これらに対する著者の意見が書かれています。
内容はかなりわかりやすく書いてあり、タイトルが難しそうだからといって読みにくさはありませんでした。
ただ、書いてあることはあくまでも著者の意見なので、マスコミの意見同様、鵜呑みにするべきではないと思います。
書いてある内容は、日銀側の意見に傾いていると私は感じたので、そう思って読んでいいと思います。
私も読んでいて、これはどうなんだろうか、という内容もありました。
例えば、政府が国債を発行して、それを日銀が買いますね。
国債を買い続ける日銀の負債は増えるため、国債の買い過ぎは財務諸表的に良くないのでは?という意見があります。
これに対して、この本では日銀は政府の小会社と言える。
日銀の負債は増えているが、国債の発行によって政府の資産は増えている。
親会社(政府)がしっかりとしている限り、小会社(日銀)は大丈夫であると。
簡潔に言うと、こう書いてあったのですが、いまいち納得できません笑
政府と日銀の関係は、親子会社という関係でいいのでしょうか。。。
ただ、そういうことも含めて、勉強になると思います。
やっと、マイナス金利政策の結果がぼちぼち表れはじめてきた頃です。
少しづつではありますが、企業の設備投資は伸びはじめ、借りることへのリスクの低さが認知されつつあるように感じます。
ここらで、マイナス金利について勉強しておきたい方へおすすめです。