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KatoTakahiro。金融系の会社で働くSEが株やPython、その他諸々について書いています。サービスも運営してます→http://fmbrain.work

ついに人工知能が投資信託を選ぶ!? ~株レポート~

ついに人工知能投資信託を選ぶ!?

人工知能的なもの(ファンドロボというらしい)が投資信託を選んでくれるというサービスをSBI証券が行っています。

これを見て、未来を感じられずにはいられませんね。

 

apl.morningstar.co.jp

 

ワクワク、どんな感じで選んでくれるんだろう、どういう仕組みなんだろう、使えるのかな、などなどいろいろな期待を胸に秘めながら、使ってみました。

 

大まかな流れ

誰でも体験できるの一度使ってみるといいと思います。

それがめんどくさいって人に大まかな流れを説明します。

 

いくつかの質問に答えながら、350本ほどあるファンドロボ対象となっている投資信託を最終的に3本に絞っていきます。

 

質問はこんな感じです。↓

年齢、購入資金はどのようなお金か、投資経験はあるのか、投資への関心度はどれくらいか、利益と損失の許容範囲はどれくらいか、NISA口座を使うか。

 

これらの質問を答えると、「あなた」の運用スタイルを5段階で評価します。

堅実派、やや堅実派、標準派、やや積極派、積極派の5つです。

 

ちなみに私は標準派でした。妥当です笑

 

運用スタイルが決まったら、またまた質問が始まります。

投資してみたい地域を選び、次に投資したいカテゴリーを選びます。国内株式なのか、海外株式なのか、リートなのか、債券なのか、などなどです。

 

これらを選び終わったら、いよいよ診断結果がでます。

 

ちなみに私はこれを薦められました。

投資信託のモーニングスター|スナップショット[SBI 中小型割安成長株F ジェイリバイブ]

うーん、別に買いたいとは微塵も思わない...

対象としている銘柄の系統は悪くないかな。

 

 

ロボはどうやって投資信託を選んでいるのか

SBI証券は2300本ほどの投資信託を取り扱っています。

その中からさらに、

  • 規模:純資産残高10億以上
  • 運用実績:運用開始から3年以上経過
  • モーニングスター社による高評価ファンド

この3つの条件をクリアした投資信託がファンドロボ対象銘柄となるようです。

このファンドロボ対象銘柄が350本ほどです。

 

この350本の中から、質問に合致した銘柄を最終的に3本に絞り込んで、結果として出しているみたいですね。

 

おそらくですが、堅実派なら債券を中心とした投資信託、標準派ならインデックス投資、積極派ならアクティブ投資、こんな感じで絞り込んでいるのだと思います。

 

 

ファンドロボは魔法のツールではない

投資信託を少しでも知っている方なら、誰でもわかると思いますが、ファンドロボに薦められた投資信託を鵜呑みにして買うのはただの自殺です。

 

HPの注意書きにも書いてあります。

投資初心者の方はよく読んだほうがいいと思います。

 

HPにはただのアドバイザーである、と書かれていますが、私はファンドロボが出す結果は、「今日の血液型占い」程度のものだと思います。

むしろファンドロボ占いに改名してもいいとも思います。

 

そのくらい適当な答えがでていると言ってもいいように思います。

 

そもそもこんな簡単な質問に答えるだけで、100%利益が出る投資信託が選べるなら皆選びます。

それほど投資の世界は甘くないです。

 

 

じゃあ、なんでこのファンドロボのサービスが開始されたのか

私の一個人の意見ですが、投資信託を知ってもらうきっかけをつくるためのツールなんじゃあないでしょうか。

 

初心者であればこう思うはずです。

「こんな少ない質問に答えるだけで、投資信託が選べるんだ。投資信託の敷居は意外と低いかもしれないぞ。」

 

もし、こんなことを思った初心者の方がいれば、その方が次にとる行動は1つです。

「本当にファンドロボに薦められた投資信託を買っていいかわからないから、SBI証券に電話してみよう、きっと色々と教えてくれるはずだ。」

 

こうなればSBI証券はしめしめって感じです。

こんなシナリオを想定して、開始されたサービスのような気がしてなりません。

 

また、重要な要素として、投資信託という金融商品の性質もあります。

投資信託は長期でもっていれば、たいていは少なからず利益がでます。

しかも、ロボファンドの対象銘柄が純資産残高10億以上という条件などをクリアしているため、よっぽどのことがない限り運用中止などは起こりません。

 

この性質から、薦めやすい商品であることは間違いないです。

 

それこそ、サルがダーツを投げて当たった先の投資信託を薦めても、10年も持っていれば利益はでるでしょう。

 

無料で使える = 広告ツール という方式がこれにもしっかりと当てはまるのではないでしょうか?

 

とは言え、時代にのった面白いサービスをしていると思います。

さすが、SBI証券ですね。